海外起業家(欧州編) 海外起業家インタビュー

海外起業家インタビュー(ロシア編)鬼島一彦さん

鬼島一彦さんへのインタビュー

国際看護師 現在サンクトペテブルグ(ロシア) に在住 。思いは人一倍強いが 、人一倍できの悪かった看護学生生活を経て、2005年から2010年まで横浜で手術室看護師として救急医療に従事 。 2010年から2011年までスペインのバルセロナにスペイン語留学。 2011年から2012年までウクライナのキエフでロシア語留学 。 これまでヨーロッパを中心に20か国を渡り歩き日本語 、ロシア語 、英語 、スペイン語堪能 。 ほんの少しの短い時間でも 、医療を通じて患者さんの人生の一部分になることのできる この「看護師 」という仕事が本当に大好きで、かつ 、留学している中で様々な国々の医療事情を知り 、 日本の予防医学 、最新技術といった粋を海外と結び付け 、「 世界中の人がより健康で豊かな生活が送 れるために何か役に立ちたい! 」 という思いから 、2012年秋 、ロシアに現地法人MTC JAPANを立ち上げる 。現在 、関東を中心に病院 、 大手旅行業社と協業して 、日本への患者誘致するだけのメデ ィカル ツーリズムにとどまらず 、 日本の予防医学そのものを地域に根付かせ 、本当の意味での世界の健康の底上げができるように 日々奔走しています 。看護の医療の新しい可能性を見出す、そんな先駆けに成るべく 、日々奮闘 してい る 。

サイト: 会社HP
ブログ:国際看護師 ゴーゴーキジプ!

Q1: 現在、どんなビジネスをされていますか?

ロシアのサンクトペテルブルグという街で日本とロシアを結ぶビジネスMTCJapanをしています。
M(メディカル)T(トレーディング)C(コンサルティング)

 

Q2: 起業したきっかけは何だったのでしょうか?

ロシア語語学留学後、看護師の知識と技術、そして語学を生かした新しい事ができないかと模索していたところ、そんな仕事がなかったので、ないなら作ってしまえと起業しました!

 

Q3: なぜ、ロシアで起業しようと思ったのですか?

国策の一つにも掲げられている医療はこれから伸びしろの多い日本の得意分野でもあり、近年メディカルツーリズムや日本の医療技術を海外に輸出する動きが加速しています。 ロシアは文化も言葉も日本とは大きく違い、日本側からだけのアプローチだけでは理解しあえないばかりか、物事が全く進まないのが原状です。 ロシア側でロシアの文化も言葉もを熟知した医療従事者がリードして行くことでより専門的でより円滑で、より無駄のないビジネスネットワークを築くことができると思ったからです。 そして重要なのはまだ誰もそんなことをやっていないことです。

 

Q4: 最初の起業資金はいくら必要だったでしょう?

80~100万円位。(渡航費用、法人登記費用、ビザ等)

 

Q5: ロシアの起業環境について教えてください。

ものすごく壁が高いです。言葉だけでなく、ロシアの法律はよく変わるし、ビザの取得もかなり大変です。社会主義の名残があり袖の下の文化もかなり根づいています。日本の感覚で仕事やビジネスをしようと思うとうまくいきません。 ロシアビジネスでは[Know How] より[Know WHO]が大切になってきます。 しっかりした信頼を置けるロシア企業を見つけていくことも重要な要素です。

 

Q6: ロシアでビジネスを行う際に困ったことは何でしょうか?また、起業する際の注意点は?

①ビザ : ロシア入国にはビザが必要であり、長期滞在するためには労働許可や労働ビザへの切り替えなど、ものすごい書類の数と長い時間がかかり根気のいる作業です。

②社会的要因 : 約束事が不確実だったり、取引がスムーズにいかないことに苛立ちや余計な時間と費用がかかることがよくあります。

③出る杭は打たれる : しかるべき人とつながり、ネットワークがないと上手くいっていても邪魔が入ることもあります。

 

Q7: 起業してよかったと思うことは何ですか?

自分の思いを形にしていくことのできる自由な環境があることと、自分らしさを存分に発揮できること。

 

Q8: ロシアで今後いけそうなビジネスは何だと思われますか?

日本食関係

 

Q9: 最後に、これから起業しようと思う人たちへのメッセージをお願いします。

様々な方がそれぞれの経験を土台にして起業へと夢を膨らませているかと思います。 起業するにあたって大切だと思うことは、「ONLY ONE」になれるかということだと思います。 私の場合、看護師>英語>スペイン語>ロシア語 と多言語を扱う医療従事者というところにその要素があります。 No,1の看護師に成るのは難しいですが、only oneは自分の経験をベースに知恵と工夫で勝ち取ることができます。 皆さんも自分だけのフィールドを見つけていってください!

 

このインタビューから10年後

鬼島一彦
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