外国人雇用

【外国人雇用】人事担当者必見!フランス人女性の日本就職体験談

日本で就職したフランス人女性へのインタビュー

フランス人のプロフィール

  • 国籍:フランス人(20代、女性)
  • 学歴:フランスのビジネススクール卒(専攻は、マーケティング)
  • 経験:2年間、フランスのファッション業界でインターンシップを経験。
    (香港でも数ヶ月)
  • 日本語レベル:日本に来た時は、初心者。来日後は、日本語学校で日本語の勉強を行う。
  • 就職先:日本のファッション企業

Q1: なぜ、日本の文化に興味を持つようになったのですか?

私は、子供の時から日本の文化に興味を持っていました。

ビジネススクールでの勉強の間、私は、5ヶ月ほど、日本の大学との交換留学がありました。今回の交換留学は、どちらかというと経済学を学ぶためのもので、日本語はあまり勉強していませんでした。それでも、日本の文化や日常生活に浸ることができ、とてもいい経験になりました。

そこで出会ったボーイフレンドが、その後日本に帰ってきた理由の一つです。

 

Q2: 就職活動は、どのようにして始めましたか?

日本語学校で、日本語を勉強しながら、就職活動を行いました。

週に2〜3回の面接、各種セミナー、イベントフェアなど、全体的に本当に濃密な時間を過ごすことができました。そうですね、本当に激しかったと言えますね。

 

Q3: 就職の面接の時は、どんな感じだったですか?

日本の大学で日本人が学ぶのと同じレベルの日本語を期待されました。

もちろん、私がネイティブスピーカーでないことは十分承知しているので、多少の表現の間違いは当然許してくれるのですが、全体的にかなりレベルの高いやりとりでした。全く理解できない質問もありましたが、集団面接なので、他の受験者の回答を参考にしながら、把握したことを覚えています。

しかし、本当に一番ややこしかったのは、「敬語」でした。

企業側は、敬語を完璧に使うことを期待していました。私は、そこが弱点でした。

 

Q4: どのくらいの会社に、応募しましたか?

16社に応募しましたが、全部が合格したわけではありません。

応募書類を送っても、採用セミナーの案内が戻ってこないことがありました。

 

Q5: どのように内定先を探したのですか?具体的にどのようなフェアに参加されましたか?

私がターゲットにしていた企業は、採用説明会には参加せず、自社でセミナーを開催していました。

応募はすべて、インターネットの採用プラットフォームを通じて、ほとんどオンラインで行いました。希望する企業を選び、その企業のセミナーに直接メールし登録しました。

 

Q6: オンライン登録は、どのようにしましたか?

まず、リクナビに登録し、日本語が不自由な私は、先生に手伝ってもらいながら手続きを進めました。

自分自身のこと、学歴、職業経験など、かなり完璧なプレゼンテーションを書かなければなりません。日本語で適切な言葉を探すのは、5歳児のように聞こえないようにするために、本当に難しいこともあります(笑)。

その企業に興味を持ったとき、オンラインで応募すると、いくつかの質問に答えなければならないアンケートが返送されてきました。その多くは、1つの解答に最低400字を要求しています。この答えを書くためだけに、毎日、毎週、午後に何度も仕事をした。幸いなことに、先生方の添削が頼みの綱でした。

そして、その会社の採用セミナーに行くわけです。150人を超える日本人の中にあって、全員が黒いスーツに身を包んでいるのは、なかなか印象的でした。なんだか、狩りの始まりのような気がします(笑)。当初は、欧米人が私一人ということで少々気後れしていました。セミナーでは、会社の歴史の振り返り、各職種の詳細、会社でのキャリアの利点などを紹介します。結局、かなり長くなってしまいましたね。

 

Q7: セミナーに参加する際に苦労した点はありますか?

参加者は、みんな日本人でした。

特に、会社が福利厚生や特定の医療保障について、「この年齢でこの給付が受けられる、この年齢で別の給付が受けられる」と話すときは、本当に大変でした。あまり理解できませんでした。

そして、最後に「何か質問はありますか」と聞かれるのですが、「敬語」の壁があるだけに、何も聞く気になれませんでした。

 

Q8: 日本での就職面接について教えてください。

日本での面接は、必ずしも恥ずかしいと思うわけではないのですが、大きなブラックアウトのように感じることがあります。

インタビュー中、時々バカにされたような気がしました。日本の学生にとっては最もシンプルに思える質問でも、私にとっては「何を言っているんだ」という感じでした。(笑)。日本での面接は10数回でした。多いと思われるかもしれませんね。

また、過去には、主にインターンシップのために、フランス語や英語での面接を数え切れないほど受けてきました。

ほとんどの場合、事前に何を話すか考えておけば、自分をベストな状態に持っていくことができたのです。日本語の面接の場合も同じで、どの程度の言葉を使うか、どのような敬語を使うか...など、同時に考えなければならないのです。この2つを両立させるのは大変なことで、面接で疲れ果ててしまったことを覚えています。

 

Q9: 日本での就職活動は、海外と大きく異なると思っている人が多いようです。あなたはこれに賛成ですか?

私の経験では、確かに全然違うと思います。

私はフランスと香港で働いたことがありますが、そこでは欧米流のマネジメントが行われており、スキルや過去の経験がより重視されます。

大学で何を勉強したのか、インターンシップはどうだったのか、学生時代はどんな部活に所属していたのか。企業側は、これまでの経験でどのような役割を担ってきたのか、チームで他の人をマネジメントしたことがあるのか、などを知りたがっていました。

一方、日本では、あなたがどんな人なのか、どんな性格なのか、どんな価値観を会社にもたらすことができるのかが、より重視されるのです。

例えば、私がどこで服を買っているのかを知りたがっている企業もありました。今まで面接でこのような質問をされたことはなく、本当に驚きました。会社に対する期待、道徳的価値観についてよく聞かれましたが、これは私にとって初めての経験でした。

 

Q10: 最後に一言お願いします。

私の場合、採用した会社は日本人学生以外を最初、採用するつもりはあまりなかったんです。

私が到着したのを見て、「その程度の日本語で何をやっているんだ」と思われたのでしょう。(笑)。

しかし、そうですね、私たちの西洋の基準では、こちらのように特定の会社にではなく、特定の仕事のオファーに応募することに慣れているのだと思います。
日本語能力試験1級(N1)が必要な仕事もたくさん来ていますしね(笑)。「新入社員」と書いてあるのに、職歴5年、N1級を要求される。求人票の記載内容だけ見ると、がっかりしますよね。

私の場合、学校や先生方のサポートがなかったら、私の日本語レベルでは日本でまともな仕事に就くことは不可能だと思い続けていたでしょうし、できるとも思えなかったと思います。でも結局、挑戦して、最悪の場合、受からなかったとしても、それは悲劇なことではないんです。選ばれなかったということは、その会社と相性が悪かったということです。他にも世界中に何千というチャンスがあるわけですから、まだまだ余地はありますよ。

こちらもCHECK

【外国人雇用】外国人雇用のメリット:日本で働きたい外国人をどうやって見つけるか?

続きを見る

-外国人雇用