海外起業家(中南米編) 海外起業家インタビュー

海外起業家インタビュー(南米・ブラジル編)肥田哲也さん

肥田哲也さんへのインタビュー

1974年生まれ、東京外国語大学ポルトガル語学科卒。 出版・制作会社「ラティーナ」を経て、ブラジル・リオデジャネイロに移住。

会社:“WaSabi JB Comunicação Ltda”
ビジネス・パートナー、高橋直子のブログ:“ブラジルをあそぶブログ VIVAカリオカ!”

Q1: 現在、どんなビジネスをされていますか?

会社はブラジル・リオデジャネイロにあり、2009年6月に起業しました。“WaSabi JB Comunicação Ltdaという会社でメディア=“発信する”、コーディネーション=“結ぶ”、クリエーション=“創造する”の3つを柱にしています。具体的には日本メディアへのブラジル情報発信、TV取材やイベントの現地コーディネート、リサーチ等が主な活動内容です。

 

Q2: 起業したきっかけは何だったのでしょうか?

リオ在住の日本人2名で起業したのですが、それまではお互いフリーでした。ある晩飲んでいたとき、試しに法人を作ってみようかという話しになりました。 具体的な仕事が決まっていたわけではなく、起業すること自体が挑戦の第一歩でした。

ブラジルの日系コミュニティの中心はサンパウロで、日系企業の大半は経済の中心地サンパウロにあります。リオに住む日本人・日系人はわずかで、 リオで起業する日本人はゼロに等しいなか、法人を作ることで何が生まれるのか、新しい展開への期待がありました。

 

Q3: なぜ、ブラジルで起業しようと思ったのですか?また、なぜ、そのビジネスを始めようと思ったのでしょうか?

それぞれブラジル人と家庭を持ち、ブラジル・リオデジャネイロが生活の拠点だったからです。

数年前まで日本メディアにブラジル事情が紹介されることは稀で、メディア露出の少なさ、情報不足をいつも感じていました。また、 現地の最新情報こそビジネスを含むすべての物事の判断基準になるので、現地発の情報プラットフォーム(サイト)を作ることが必要だと考えました。 起業の4ヶ月後、好調なブラジル経済を背景に2016年オリンピック開催地がリオに決まり、追い風となりました。またW杯ブラジル大会を2年後に控え、 ブラジル、リオデジャネイロに対する注目度が急速に高まっています。

 

Q4: 最初の起業資金はいくら必要だったでしょう?

数千ドル程度です(法的に起業資金の下限はありません)。

 

Q5: ブラジルの起業環境について教えてください。

外国人でも永住権を持っていれば、ブラジル人と同じ条件で起業することができます。まわりに起業した日本人が皆無だったため手探り状態で始めましたが、 特に大変と感じることはありませんでした。ブラジルでは起業は簡単、廃業は困難と言われます。※詳しくはJetroサイトを参照。

 

Q6: ブラジルでビジネスを行う際に困ったことは何でしょうか?また、起業する際の注意点は?

ブラジル人は(日本人に比べると)時間や約束にルーズなので最初は困りましたが、現地スタイルに慣れるにつれ柔軟に対応できるようになりました。 日本の仕事を受けるときは初めての方とのビジネスでもたいてい信用できますが、ブラジルでは騙されることも多く、また騙された方が悪いので、ブラジル流の思考回路に切り替えて物事を考える必要があります。 日本人とブラジル人の常識や価値観の違いを知っておくことも大事です。

 

Q7: 起業してよかったと思うことは何ですか?

法人化によって、オファーされる仕事の種類、規模、質が変わったこと。

 

Q8: もし、今のビジネス以外に新たにブラジルでビジネスをするとしたら、どんなことをしたいですか?

新たにしたいビジネスといえば、空撮ビジネス、著作権エージェント。
今後、ブラジルでいけると思うビジネスは、環境ビジネス、スポーツ・ビジネス。

 

Q9: 最後に、これから起業しようと思う人たちへのメッセージをお願いします。

「思いついたことはできる、思いつかないことはできない」(Pablo Picasso)

 

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